初夏を飾る果実、枇杷。この実を宿す枇杷の木は、
仏典では、薬王樹(やくおうじゅ)と呼ばれており、
古来インドでは薬効高い植物として
知られていました。
実際、枇杷の葉は薬効の宝庫で、
薬草として専門家が認める力を誇っています。
咳止め、血圧降下、血糖値改善、下痢止め、鎮痛、
鎮静そしてなんとガンにも効果があるそうです。
代表的な用い方は「びわの葉酒」
飲む量は1日盃1杯(要注意!)
多くても2杯が限度です。
それ以上は害となるほど、
枇杷の薬効は強いのです。
また肩や腰など、痛いところに
「びわの葉酒」を塗ると、
不思議に痛みが治まります。
布袋に葉を入れて、ボウルや鍋の中の熱湯につけ、
その熱湯と布袋をそのままお風呂にあけた
「びわ風呂」も、疲れが抜ける優れもの。
葉の表を上にして靴底に敷いたり、
帽子の内側のリボンに葉をはさむなどすると、
外出時の疲れが軽減されます。
枇杷の葉はこのように、
身近な薬草として色々なことに使え、とても重宝です。
以前、冷えで体の調子が悪かった時、
「びわの葉温灸」を1ヶ月位続けたところ、
とても元気になり、お腹の底からやる気が満ちてきて
びっくりした事があります。
★枇杷の葉温灸とは、枇杷の葉の上から和装ごて、
カイロ、煮たこんにゃくなどで熱を加え、
枇杷の成分を直接皮膚から吸収させる方法です。
ふだん怠け者の私が、その時はじっとしていられず、
家中のお鍋や窓をぴかぴかに磨き上げたり、
働き者に変身していました。
「じっとしていられないほど元気」とは
こういう事なんだと、生まれて初めて知りました。
身をもってびわの薬効を経験してからというもの、
手軽に手に入る枇杷の葉は
困った時の頼みの綱となっています。
最近、寄る年波に勝てない主人が
「ひじが痛い」というので、
さぁ、枇杷の葉の登場!となりました。
生葉もいいのですが、少量づつ摘んでこないと、
保存に注意を要します。
すぐに水分が抜けて、カラカラになってしまうのです。
そこで今回は、びわ酒を作ってみました。
飲んでよし、お風呂に入れれば枇杷風呂にもなり、
ひじに塗ったあと、ドライヤーで温めれば
びわの葉温灸の効果もあります。
<材料>
●びわの葉 …30〜35枚くらい
(びわの葉は冬に採集したものが最適です)
●35度のホワイトリカー…1.8リットル
<作り方>
びわの葉を固く絞ったぬれ布巾でぬぐい
ほこりを落とします。
たわしでごしごし洗うと
せっかくの成分が流れ出てしまいます。
葉を3〜5cmに刻みます。
さらに成分が出やすくする為に
手で揉んでみました。
35度のホワイトリカー1.8リットルにつけ
3カ月たったら、さらしのふきんでこして
出来上がりです。
びわ酒の作り方は
平田真知子先生の「薬草・野菜まるごと健康法」より
平田真知子先生考案の枇杷葉の風呂は→
びわの葉っぱが余ったら、
びわ茶にして保存しておきましょう
<作り方>
びわの葉を固く絞ったぬれ布巾でぬぐい、
ほこりを落とします。
たわしでごしごし洗うと
せっかくの成分が流れ出てしまいます。
葉を1cmくらいにきざみます。
干して、よく乾燥させます。
カラカラになったら
密封容器に乾燥剤と一緒にいれ保存します。
量が多いときは、乾燥剤と一緒に紙袋にいれ、
さらにビニール袋にいれ密封し、
湿気の少ないところに保存します。
ミキサーで細かくして、
お茶用パックに入れて、
ティーバックを作っておくと便利です。
薬草茶は、約1.5リットルに
約5gの葉を入れて火にかけ、
沸騰したら中火にして、5分ほど火にかければ
出来上がりです。
出来た薬草茶はポットで保温しておきましょう。
枇杷の木は、私が元気ですごすための必需品です。 実を食べた残りの種を植え、育てています。 まだまだこんなに小さいけれど、マイ枇杷の木です。 いつかたくさんの葉を茂らせて、 私の健康を支えてくれる頼もしい木に 育っていくことでしょう。 3年でこんなに大きくなりましたよ。 |